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2022年12月31日 (土)

その2!リサイタル(名古屋&大阪公演)から

復活の終わった次の日、ジョエルに合わせに来てもらい、楽器の準備をして、終了。

Thumbnail_image1 今回は当日朝に搬出。名古屋(と大阪)は運搬、ステマネ共に名フィルの同僚(と、いつも裏を手伝ってくれる仲間達)にお願いしており、大分楽をさせてもらいました・・・本番楽器を搬出後、サブ楽器にて、ピアニストと合わせをしてから、ホールへ。2台分のピアノの調律をして頂き、東京公演での反省を活かしたGP、本番。

 

Thumbnail_img_3509 今回もありがたいことに、名古屋公演は、予想を上回るお客様の多さに驚愕!し過ぎて、最初のお辞儀で、頭を椅子に直撃!!「痛ッ」と声が出そうになって、手で押さえたくなるのを必死に堪えながら、準備へ・・

 GPでの仲間からのアドバイスを参考に、少し東京公演とはマレットなどの選択は変更し・・・後から振り返れば、名古屋公演は全てがスムーズに進んだ感がありました。

 休憩中の場面転換も、スムーズに(裏が東京文化より余裕があったことは大きい)

 後半頭のブリテンも、ようやく本番にどうすればマシになるかを体得して、少しですが余裕をもって音替えできたかと。。

 バルトークも、午前リハ→GP→本番とのペース配分が皆さん流石で、最後にベストを持ってこれたかと思いました。

 アンコールも楽しく、終了!

 

 東京文化でも、多少は感じましたが、ここ、電気文化会館では2013年から3年毎に今回で通算4度目の自主リサイタル。毎回、足を運んでくださるお客様のお陰で成り立っていることを大変ありがたく感じました。当日の模様を、盟友、堀江氏が彼の言葉でまとめてくれているので、(恥ずかしさはありますが)リンクを貼っておきます。

Thumbnail_img_3163 終演後には、今回のスポンサーである葵鐘会さんが主催して下さった打ち上げへ。初めて食べるような極上中華に(特に漢方スープは絶品でした)、翌朝への活力をもらって、解散。

 

 翌朝は僕は楽器と一緒に、共演者は車で現地へ。音を出すのは初めてのザ・フェニックスホール。着いて早々、搬入のトラブルがありましたが(打楽器奏者の宿命)なんとか解決して頂き、

Thumbnail_img_3168 裏方2人とお好み焼き(と焼きそばとタコ焼き)をかっくらってから、GP開始。

Thumbnail_image1-2 昨夜の余韻が、そんなに無いかと思いきや、多少身体に感じていたので、体力を温存気味に。関西の打楽器大御所に楽屋御見舞を頂戴してから、いざ本番。

多少の緊張感を持ちつつも、やはり前半は体感としては20分ほどで終えて(聴いているは50分弱)後半へ。

Thumbnail_img_3176 野田さんのピアノが1楽章で弦が切れるハプニングもありましたが、もうこのアンサンブルで何度も演奏してきた強み(野田さんとは3度目、ジョエルとは5度目?いふけんとは、、何回目だろう)があり、問題なく終了。この演奏会のみ、ホールとの共催。ホールの皆様のお力添えあり、盛況のうちに終えることが出来て、非常に嬉しく思います。ホールの壁を開けて、夜景の元でアンコール。

Thumbnail_img_3187 3公演、無事に演奏を終えたピアニスト2人と、ジョエル(そして竹島さん)に感謝!!

ビルの一角がホールの為、なんとビルの入り口での面会とサイン会という定例の催しだそうで、そこで初めてお会いする方や、わざわざ北海道から来てくれた打楽器奏者も・・そして大学での副科ピアノの先生がいらしてくださり(お会いするのは20歳の時以来なので約20年ぶり)とても嬉しいお言葉をくださりました。そんな先生もBartokがレパートリーだとしって驚愕、3月に滋賀で演奏会されるとのことです(伺う予定でいます♪)

 

もう一つ、とても嬉しかったことは、

Thumbnail_img_2513 中学時代(というか恐らく全員東田辺小学校出身)の同級生が、何人か声をかけてリサイタルに来てくれたこと!!中学卒業以来、顔を合わしてなかった友人も含め、こんなにも。よくきく「一体、どんな格好していったらええねん?」から始まり、、40歳になる大阪のオッサン達(本人達はそう思ってませんが、周りからみたら・・・)が、集まってくれて、(その日に帰らねばならなかった為、打ち上げに顔を出せたのは、ほんのひと時でしたが)最高の時間でした。また次は25年以内に会えたらいいなあ()

Thumbnail_img_3201 名古屋に到着が2時。落ち着いたら3時・・・という、強行スケジュールでしたが、無事に大阪公演まで3公演完遂することが出来て、関係各所に感謝(そして翌日からの業務も、ジョエルとお揃いチェック柄で励みましたとさ・・)

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2022年11月14日 (月)

無事に3公演終了♪その1

東京1014日、名古屋は117日、そして大阪が118日。

東京の本番の週は、名フィル文化庁公演とブッキング。月曜夜までに、大多数の楽器(ティンパニは10台・・+バルトークで使う楽器等)を準備したのち、移動→舞鶴→京都に向かってから、帰ってきた翌朝(リサイタル前日)に2tロング車に積み込んだ後、昼過ぎに都内へ。

今回、一番痛感したことは、「街には、トラック(2tロング以上)を留め置きできる場所が非常に少ない」ということ・・・トラック付きで泊まれるホテルは本当に数がしれていて、しかも激高。。運搬のプロ業者や、業界の人に色々情報を得て、最善策をなんとか見つけられました。人に助けられてばかり。

Fe3rnnjaeaeshsc あとネックとなったのは2台ピアノと打楽器を「練習できるスペース」名古屋の場合は、オケの練習場に可能な場所があり(それも非常に幸運なことですが)助かってましたが、都内でそこを見つけることが一苦労・・・ここまで書いておいてなんですが、ちょっと他の人にはお勧めできない裏技的なところで今回はさせて頂いたので、具体的には控えます(興味のある方は僕か、参加された3名の方に聞いてみてください、かなり過酷な環境ではあったので)でも、あの環境なくして、今回の演奏会はなく、非常に助かりました。。

既に9月には合わせはしていたものの、本番日の前に、打楽器は当日使う楽器で竹島さんと合わせておきたかったので、前日から移動して正解でした。当日は朝からもう一度積み込み直し、いざ、東京文化会館へ。ピアノの調律が2台分の時間(と経費)が必要なので、その為に、午前中からホールは借りていて(勿論それにも経費がかかる)・・諭吉には本当に羽が見えた瞬間。13時前から少しずつ楽器を舞台に上げていると、大ホールでバレエ公演している人や、リハ室で「不滅」のRhをしていた久一さんなどと遭遇。

202210143 GPはほぼ時間通り始めたつもりですが、今回の委嘱曲はスピーカーを使う為、会場での音響確認に時間を使い(気付けばKennyも静かに見守ってくれていました(^^;))

202210144 ピアニストお2人+オケのリハを終えた竹島さんも合流してくれて、後半のGPへ。

2022101412 皆さん百戦錬磨ですが、昨日のリハ会場との質感の違いに順応するために、2度、音を出すと「さっきと聴こえ方が大分違うねー」などやっていると、気付けばもうすぐ開場時刻・・・なんとか18時半までに1部のセッティングに戻してもらい、開場、開演。

20221014103 今回、自主公演としては初めて外部業者さんに録画、写真撮影を依頼しました。流石、プロ。大変、カッコよく写真、動画を収録してくださいました。感謝。

 集客はどうなることかと思っていましたが、様々な方のご尽力あり(特に地元関係、先輩関係)満席!とは、お世辞にも言えませんが、沢山のお客様にご来場いただき、舞台上からは感激していました。

 

2022101453 Carterは古典とされていながら、Ⅷ以外は、あまり取り上げられない印象(なんとⅠは芸大の入試課題にいつの間にかなっていてビックリ) 僕が人生で初めてⅧ.Marchの動画を拝見した、萱谷先輩もいらしてくださっていて、やや緊張気味?

2022101484 Beckでアヒルのようになっている場面。もはや曲を若い世代は知らないのでは、というくらい、演奏されませんが、面白いところが多数思うと思うんだけど、どうだったかなあ・・2022101495

20221014100 Foldsで、iphoneから音源出すところ(当然機内モードでした)世界初演、本来は作曲家に来てほしい状況でしたが、海の向こう。動画送ったら喜んではくれていました。彼は今、自作CDの制作に忙しいそうです。

20221014121 Doxleinは足がもげそうになり、腕が絡まりそうになりながら終了。。恐らくの日本初演。何人かに印象に残ったとの感想を頂けて、ホッと。そして作曲者のブノア・カンブルラン氏は指揮者シルヴァンさんの「兄」でなく「弟」でした、ここに訂正致します・・・お兄さんは丁度来日して、読響を何度も振ってらっしゃいましたね。19年の12月、名フィルにいらして頂いた時の「ペトルーシュカ」でオケ中ピアノを担当してくださったのが、野田さんです。

 

20221014147 後半のBritten。これが予想以上に評判が良く、、無理して手締めティンパニを使用した甲斐がありました。本番中は音程悪すぎて僕自身がヒックリ返りそうになってましたが・・20221014148

 

20221014161 そしてBartokGPまでリンガーの調子と睨めっこしてましたが、本番は、まあまあ仲良く?

20221014163竹島さんとジョエルとやる時に、それぞれ少しずつ「約束」が違ったこともあるのですが、事故はなく、それぞれにワガママをお伝えし、期待に応えて頂きました・・感謝。


20221014198Bartokのアイディアを本番中も満喫して、終えることが出来ました。
僕の挨拶中に、後ろは少しセッティングを変え・・20221014212

20221014217(僕が)楽しいアンコールの時間、こんな時じゃなかったら、皆に叫んでほしかったなあ。。この動画は「お友達限定」で某SNSのページに挙げるかもしれません。

20221014236 本当は5台でやるつもりだった白鳥、GPでそのスペースがとれないことに気付き・・どうやら4台でなんとかなることに気付き(笑) 竹島さんには「ウケ狙いなのか、真面目にやってるのか、どっち?」と突っ込んで頂きましたが。まあ、どちらとも言えるかな。。

20221014253 なんとかやりきって、舞台裏の時計をみたら20:55!ほぼほぼ予定通り。9年前より成長できたことといえば、「やりたいことを全部詰め込んでも2時間で収める」色んな方面への配慮でしょうか(^^;)年とればまた逆に進んでいくかもしれませんが()

Img_2444 それでも終演後はバタバタしてしまい(客席のカバーまで全てこちらで外さねばならず、お手伝いの後輩にも大変苦労をかけながら)片付けの為、早くに私服に着替えたら共演者との写真も撮れずにこんな具合。

翌日の本番の方もいらっしゃり、打ち上げもないまま、22時過ぎに上野を出て、(海老名SAでラーメンを啜った後)いざ足柄SAへ・・・トラックと共に宿泊できるホテルがあると聞いて、向かったはいいけど、予約が出来ることをしらず、、現地で問い合わせると、「ラスト1室」の禁煙室をなんとかget、助かった!!翌朝、新東名高速道路のお陰で渋滞を回避して、なんとか名古屋に無事に着いたのでした。次回に続く・・・

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2022年9月19日 (月)

3年前、9年前

「忙しい」という言葉は、出来るだけ使用したくないメンタルは持ちつつも、それを使わないとすれば、「日常に追われている」というような表現になってしまう程に、目前の仕事と、少し先の予定と、その少しだけ後の打ち合わせ等等・・

そんな日々を過ごしていると、9月の定期前にblog更新も出来ずに反省・・久々登場の原田氏と共に、

Fcbxqhwauaecd6r 前半はAdams(写真にAdamsのピッコロティンパニを入れなかったことを後悔)の打楽器活躍曲2曲と後半はDvorakの交響曲8番というエキサイティングな2日間でした。ソリストのカルテットの急遽メンバー交代で出演してくださった日本人奏者のヴィオラの方、なんとリハ前日の21時頃にお願いできたという(それであの驚異の演奏、後もカルテット単独の公演も全てまわられたとか)信じられない奇跡があっての曲目変更無しの本番でした。世界は広い・・・原田氏は次はクリスマススペシャルに来ます、こちらも楽しみに。

 そうそう、その前に8月末にはコバケンスペシャルもあったのでした、こちらもティンパニで久々の皇帝とブラームス1番。ソリストとマエストロはいい意味でお変わりなく(客席は久々の超満員)だったのですが、名フィル初登場だったゲストコンマスの西村尚也が、一部の楽員(全員とは話してないので、分からないだけで、全員かも?)とマエストロに好評で、「一度名フィルに・・」とプッシュしてた身としては、安堵を越えて鼻高々でした。昨年兵士を一緒にやって以来の共演、オケで一緒に弾いたのは2004年以来?また来年の向こうのシーズン・オフ(=夏休み)にお待ちしてます。9月頭の中津川公演も、初共演のヴァイオリンの中野さんが素晴らしく、卓越したソリスト達に、刺激を受けられる日々に感謝。

Thumbnail_img_2711 ソリストといえば、明日本番(予定、台風が超心配ですが)のガラシャ、1月以来の再演となります。田中彩子氏のオリジナル舞台、今回が能との共演はとりあえず最後ということで、名古屋での能楽堂、京都はガラシャゆかりの天橋立でなんと屋外公演とのことで、なんとか無事に終えられるようにこれこそ天に祈るしかありません。

Thumbnail_img_2691 東京に出向いたので、自分のリサイタルの合わせも良いタイミングで出来て、ホールとも打ち合わせ。色々な人の助けを借りながら、なんとか1ヶ月後に迎えられますよう・・・

Thumbnail_img_2675 この舞台(マレットって、定規代わりにもなって便利ですね?)で演奏するのは9年ぶり、ノスタルジーに浸かりたい欲望があるわけではないつもりでも?Thumbnail_img_2680 ロビー周りでの打ち合わせなどしながら、「前はこうだったなあ」とふと思い出すことも。

Thumbnail_img_2715 東京滞在最終日にN響の公演も丁度あり伺って帰ったのですが、そこで演奏してた曲目も、「昔、あのパートを(同じ舞台で)演奏しながらめっちゃ緊張してたなあ」とか、オペラで大分まで行ったなあ、とか気付けば振り返る日々・・疲れがピークなのか()、とにかく東京滞在中は朝から晩まで予定をこなし(合間に練習もして、毎日悪夢を見るクタクタ具合)、しかし、それも3年前に経験済みで、あの時も辛かったことを考えれば、今回は楽器の種類も少なければ、曲目も少ないので、負担は少し少ないか・・しかし共演楽器と、会場数の分、金銭的な負担が増え、それに伴うPRに使う労力も倍増しているので、大変なのは変わらず。協力して下さる人がいるので、頑張れるんですがね。

 

今日も、豊橋で(ほぼ)毎年恒例のセミナーを昼から夜まで(7時間!)熱心な方々に来てもらえて(そしてチケットも販売でき)感謝。予想外の応援も受け()活力は頂きました。帰宅したら、作曲家の野田先生の訃報…エクローグは、修士の修了演奏を含め、大事な場面で何度も演奏させて頂きました。

9年前、職場では首席になりたてのタイミングで、色んなストレス=お尻に持病を抱えつつ、なんとか乗り切ったあの時から、

3年前、まだ「コロナ」という響きが世に蔓延してなかった「あの時代(もう、時代が違うくらいの感覚)」から、の今回。

 

あと1ヶ月、しっかりやります。

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2022年7月14日 (木)

3ヶ月後から3年ぶり3ヶ所で

Img_2531  Img_2461

リサイタルを行います。まずは東京公演が10月14日!

東京文化会館小ホールでの演奏は9年ぶり。緊張するなあ(集客も・・・)

名古屋は11月7日。もはやお馴染みの電気文化会館(そういう意味では安心感が)

Img_2532 そして大阪公演はその翌日。こちらはホールの共催企画に採用して頂けた為!完全な自主ではないので、チラシは別です(が、内容は一緒です)

 これまでは、打楽器ならではの、色々な楽器や音響を用いてのプログラムにしてきましたが、今回は楽器を特化してプログラミングしました。その楽器とは「ティンパニ」(ちなみに一番世界的に馴染みのある呼び名のTimpaniは本来イタリア語で、英語では釜太鼓というそのままのKettledrums、フランス語ではTimbales、ドイツ語ではPauken、中国語では定音鼓・・)

曲順とチラシのデザインに相関性は有りません。取り上げる最も古い曲(しかもイニシャルがB.B)が一番上にきていて、最新の曲(こちらはC.C)が下に来ているのは個人的に気に入ってます。某オペラシティのシリーズと副題が似ているのは、たまたまですよ、たまたま・・

演奏会の最初にはアメリカの作曲家E.カーターの「4台のティンパニの為の8つの小品」より数曲を演奏します。当時アメリカで活躍していたティンパニスト達に献呈されているこの曲は、9年前のリサイタルでも取り上げましたが、現代のティンパニでソロを語る上では外せない曲だと思い、その時とは違う曲も入れながら演奏予定。

次はフランスのリヨンで活躍したティンパニスト、B.カンブルラン氏(指揮者のカンブルラン氏の兄)の作曲した「DOXLAIN」を。この曲は個人的にはいわくつきの曲ですが、恐らく日本初演になるかと(そういえば今年開催だったオンラインティンパニコンクール、もうすぐ本選の結果が出ますね)リヨン、また行きたい・・・

3曲目に取り上げるのは、アメリカの打楽器界の大御所、J.ベック氏が、今ではドラム界の生ける伝説と化しているS.ガッド氏の為に作曲した「SONATA for TIMPANI」です。ちゃんと「ソナタ」なので3楽章になっています。最近の若者も演奏するのだろうか。。

前半の最後に、今回の為の委嘱新作を。今まで日本人作曲家に無伴奏ティンパニの為の曲を2曲委嘱してきましたが(酒井作品は全音出版社から絶賛発売中です。優人さんの作品はショット社に問い合わせれば出てくるかもしれません)

今回のコンセプトを決めてから、取り上げるべき&取り上げてみたい曲を並べていった結果、(後半を含めて)作曲者のイニシャルが「B」と「C」に偏っていることに気付き、そして委嘱曲をお願いできる作曲家といえば・・・

彼しか思いつきませんでした「Casey Cangelosi」彼の曲は第2回のリサイタルから幾度となく取り上げており、指導している学生も含めると、彼の曲を演奏していない年は無いほど。直接会ったことはないですが、今回のコンセプトを伝えて打診した(君しか考えられないんだ!!と)ところ、快諾してもらえて一安心。音源を駆使した、作品になる予定です。早く、楽譜が来るといいなあ・・

 

 後半はピアノとのアンサンブルをお届けします。

Thumbnail_img_2454 まずはあのB.ブリテンが、自身の曲の打楽器について多くの助言を求めていたイギリスの打楽器奏者James(愛称はJimmy).ブレイド氏の為に作曲された「Concert Piece for Jimmy」を。

Thumbnail_img_2455 2台しか使用しないので、手締めティンパニを使用しようかと思っています。

後半のメインは今年一番演奏回数の多い曲、B.バルトークの「2台のピアノと打楽器のためのソナタ」です。共演してくださるメンバーは場所によって変わりますが、ピアノの2人は変わらず、野田さんと居福です。打楽器はバルトークのソナタで既に一度共演させて頂いた竹島さんと(しかもその時も東京文化で、、あの時のリベンジとなるか)東京で、名古屋と大阪は、今年既に共演を2度したジョエルと。アンコールも含めて?皆さんとのアンサンブルが今からとてもとても楽しみです。

Image-1 Image-2_20220714011501 Image-3_20220714011501 Image4 これまでのリサイタルの中では一番、曲数としては少なく、楽器の「数」も少ない。けれどティンパニは大量に持っていくので、結局2tトラックは出動しないといけない模様。それに加えてなんといってもBartókでは2台のピアノを使いますので、それにかかってくる経費は、かなりのものになります。共演者も予算も過去最大・・・助成や協賛をしてくださる所もあり、それも非常に心強い(特に大阪公演はザ・フェニックスホールに助けて頂いております)ですが、なにより沢山の方にお越し頂ければ、それが色々な力になります。ご興味のある方の多くのご来場を心よりお待ちしております!!

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2021年3月 3日 (水)

あれから1年

なかなか時間に追われてしまい(アウトプットしている時間を取りにくい程度にインプットしないといけないものが多く)、気付けば3月に入ってしまう始末・・・ちょっと詰め込み過ぎていました。1月末の宣伝で、終了ブログも書いていないまま、2月末のも終わってしまったという!

 

えーまず1月末は、8割強のお客様にお越し頂き、終えることができました。アシスタント(まだ高校1年生)の手を借り、1曲ごとにマリンバを入れ替えるという暴挙に付き合って頂いたおかげで、「それぞれのマリンバの音色の違いがよく分かった」という感想をもらえて一安心。

Mar 全部並べるとなかなか壮観な写真(笑)久しぶりに向き合った名曲たち&文句を言わずに伴奏してくれた江川さんに感謝。Mar2 

 

2月前半は高校・大学共に実技試験があり、そこに向けてのレッスン。どれだけ、どういう風に取り組んだかが、自分に返ってくる。ということを繰り返して掴んでいってほしいなあ、と。しくじり先生のエピソードも、「転ばぬ先の杖」として受け取ってほしいけど、そもそもその諺さえ、聞いたことがない人が増えている事実を「昭和生まれ」はどう受け止めればよいのか(ことわざ辞典を卒業生にプレゼントしろということ?)あ、全然、話違いますけど、このドラマ、面白いです(学生と向き合うという意味で共通)

 

オケは1週目に豊田でBeethoven、2週目は市民会館でイタリアプログラム。3週目に定期で新曲&Mahler、最後の週はコバケン&音教プロと、なかなか多彩な?月間でしたこと。。

Timp2  定期の初日には、初体験も・・ちょっと予想していなかったので慌てました。なかなか体験できない(したくない)状況なので、記念に

Oip ティンパニに曲の最後に頭を突っ込む、有名な協奏曲があるのですが、

Timp真似してみようとしても、頭が大きくて入らないというね・・・皮は再利用できるので、大切に扱わねばなりません!!

 

合間に、教え子&同僚の演奏会にも幾つか足を運びました。緊急事態宣言が、2月1週目で終わらずに延長(愛知は今日、解除されましたが)それでも、高校の吹奏楽部の定期演奏会や、室内楽のコンサートなど、僕自身も感染防止対策を徹底した上で演奏会を行うつもりだったので、その参考にもなりました。

 

そして2月末の自分のコンサートでは、「秋にも同じ内容で行ったし」という、変な安堵感から脱却したくて、自分に課したハンデ(委嘱曲は全部身体に入れる)の重さに参りかけてましたが、まあ、なんとかなったか。というところでした。参ったのは集客。テスト週間という学校も多かったようで・・その上、非常事態ですから。それでも、最終的に、寂しくない程度までお客様にいらして頂けて、関係者各所に感謝です。

C00061レクチャーコンサートなので、話しながらの訳ですが、マイクを使用するのには、またそれ相応の使用料(数千円ではなく、数万円)かかる場合も、あります、日々勉強になります・・・

C00062初めて、しらかわホールでソロで演奏させて頂きましたが、素晴らしい響きで、時間が経つにつれ楽器も馴染んでくれて、本番の演奏はありがたいお声を結構頂けて、助成してくださった文化庁に感謝。

C00063出版されてる楽譜についても触れ・・

C00064話している間に、お手伝いの方々はテキパキと次のセッティングをしてくださり・・

C00065今回は鈴木作品でバチ(木→竹)も持ち替えました。

C00066 最弱音も、ちゃんと聴こえるホールと、それに耳を傾けてくださるお客様と。

C00072 弓の奏法もちゃんと、事前にレクチャー(ネタバレ)を。

C00074 今回もビデオからのキャプチャ写真ですが、一新したカメラからの画像はいつもより綺麗・・

C00076 今回の賛助出演隊、なな江は長野での演奏仕事があったとのことで、沓名に回ってもらいました。

C000710 当初はアンコールも予定していましたが、未だ緊急事態宣言下ということを考慮し、20時に終演する為、プログラム通りとさせて頂きました。

C000711 ちゃんとした写真を舞台衣装で、またもや撮り忘れ・・・最後に舞台の大きさを表す(ソーシャルディスタンス)ポーズで。

優秀な共演者&裏方の皆様のお陰で、閉館時間より大分早く退館!その後の楽器片付けで、腰が終わりかけましたが(笑・・えない)

Cons2 翌日は、指導している名古屋音大の打楽器アンサンブルの演奏会。世の中の動向に合わせて大学の対応も右往左往、それに合わせて教員、学生も・・・となるわけですが、なんとかこちらも有観客で演奏会を終えることができました。良かった良かった

 

 昨年、一切の演奏活動が止まってしまってから、早1年。世界の裏側では、もっと厳しい状況が続いているのはニュース、SNSで目にします。つい先日もベルリンフィルのジルベスター(年末)コンサートを無観客配信していたのを観ました。

 明日は我が身とも想像しながら、変わらず、その時がいつ来ても、悔いの(できるだけ)ない毎日を過ごせますように。

 今週は(コロナ関係で)予定が飛んだこともあり、来週の定期に向けて、じっくりブラームスと向き合います。

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2020年12月 5日 (土)

Distance !!

Eouctmcucaas6ec Percussion Duo !!(もう、名前覚えましたね?)無事、終演しました。なんとなんと、現在の満席設定を超えるお客様ご来場だったそうで(スタッフの皆様のおかげで、皆さまご着席で聴けたそうで良かった)

 

相方の中山航介(大学時代の呼び名はナットウ、だってアドレスもネバネバナットウ大好き・・・みたいなのでしたから)は、こちらが20歳からの付き合いで、、誕生日まで一緒に祝ってくれた年もあったくらい(^^;)

P1010012 僕が大学院修了する年に彼は学部を卒業し(その年に卒業した4名で。なな江も若い・・ちゃんとこのマグカップ、今も職場で使ってます)その後入れ違いで大学院に。僕は2年で出ましたが、彼は大学が好きで3年行き(笑)学内で行った音楽祭などのプロフィール以外にも、違う年に参加したPMFや、「リサイタル・ノヴァ」に出演したことなど、重なる経験も色々あり、、僕がフリーランスで、某放送響に暫くお世話になっていた時期に、彼はそこのアカデミーに在籍。本番も何度も一緒になったし、僕が目出度くオケマンになった時には、団員の方と一緒に僕を祝ってくれたりと(こうやって書いてると、僕は中山に祝われてばかり)まあ、昔からそこそこ楽しくやってきた仲なわけです(思ってるの、こっちだけかも?)。

 

Img_1180 その後、2年経たない内に、彼も京都市交響楽団に首席打楽器奏者として入団。いまや、押しも押されぬスタープレイヤーとしてオケを牽引するばかりか(見てください、この笑顔)、昔から上手だったピアノ奏者としても、他の団員さんの伴奏まで引き受けてるようです。こればかりは絶対真似できないから、羨ましくも無いほどに(笑)今も京響が行っている年に一度の「名古屋公演」2回目に、エキストラ奏者として呼んでもらいました。もうこんな前か・・

 今年、何か演奏会をやりたいと思っていた時に、前々から「最少人数のアンサンブル(=デュオ)で、2時間の演奏会をするには、どういうものがいいか」を考えていて、その可能性と制約の中で、やりたいことを実現できるパートナーは(自分の苦手な分野もカバーしてくれつつ、一緒に音楽が作っていける人で、互いの動きや、考え方を素早く理解できる)・・・と思ったとき、一番に頭に浮かんだのが彼でした。大学時代に僕らと過ごした人なら理解するであろう、互いの正反対のキャラ、しかし、「オケマン」「同門」という共通項と、なにより距離(Distance !!)的に近いというのが決め手。コロナ禍で、もっと下の後輩2人のティンパニストにも声をかけて、こんなこともしましたが(^^;)

 

 今回は基本的に、言い出しっぺのこちらが企画を出し、意見をすり合わせ・・事務作業は、9割こちら(笑)でも、勿論必要な準備は、しっかりやって頂き(2週間前の強化練習は本当に助かった、あれが無ければ、今回のクオリティには至らなかったかと・・・お互い、学生時代を思わせる体の酷使具合でしたな)楽器も互いに持ち寄って・・

 

Eosd4xqucaegncf デュオといえど、カルテット出来そうなくらい、並べました(笑)でもそんなに贅沢使いはしておらず(1曲だけの為の楽器はRush Outの打楽器のみ)ちゃんと、有効活用できたはず。

 今回、一番、達成感に満ちているのは、プログラム構成。実は、アンコールを3曲も(^^;)やったのですが、それまで全てのトーク込みで、2時間ピッタリでした。僕の今までのコンサートでは考えられない!ホールの企画担当の方がマジで驚いてました。人間、少しは成長してるんですかね。

「メインディッシュを食べてる時は『ちょっと少なめ?』と思ったけど、デザートにコーヒーまでついて、丁度良かった!」的な。

 

Nagoya プログラムの詳細は割愛しますが(どの曲もエピソードは一杯ある)Nagoya Marimbas

・前日の合わせで、予想外に2人ともテンパって崩壊

・当日GPは上手くいってしまい(逆にこれが怖い)

本番は・・・というところだったので、無事に終われた時の満足感は2人とも半端なかったです。道化師~はMCでも触れたように、僕の中ではハイライトの曲でした。隠し音板、効果あったかな・・

Eouctmfvgaalxdy そりすべりは、ご愛敬・・・もうちょっと命中率を上げたかった。。その後の中山のトークが救ってくれていました。UTA IIは宗次ホールでの初演から2年が経ち・・この2年で変化した色んなことが、ふと頭をよぎり。アンコールに演奏した間奏曲には、僕の中では別の意味合いもありましたが、それはそれ。

 

「僕がお客で聴いても楽しいと思える演奏会」が、コンセプトの1つなので、提供しているこちらは、楽しいに決まっていて。共有してくれた方が多いと、奏者冥利に尽きます。

Eouctmbveaetscv 中山は終演後に、運転して(左手の楽器を積んで)京都へ、こちらはその他の楽器を降ろしに倉庫へ・・「打ち上げは、またLINE呑み会で!!」という2020年を象徴するような幕切れでしたが、また次回に期待(の声を続々いただき、感謝。是非、京都公演もやろう)

 

Img_1441 日付変わって今日は、ワールドビタミンコンサートのリハーサル。昨日に続いてジャンベ演奏していたら、手が若干青い・・気合いと養命酒で乗り切り、来週のベートーヴェンまで(と思ったら再来週もベートーヴェンだった)師走を駆け抜けます!!

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2020年9月 7日 (月)

レクチャーコンサート

と銘打って、上田で演奏会を行うことになりました。

112 111

先日、発売したCDは、ありがたいことに、

113 月刊「レコード芸術」9月号で特選盤というものに選んで頂いたこともあり、世の中の在庫はかなり無くなってきたそうです(僕の手元にはもう少しございますので、よろしければご連絡お待ちしております)あ、もう少ししたらitunesなどでも配信予定です、CDプレイヤーを手元にお持ちでない皆様、少々お待ちを・・・

記念にと思い、レコ芸を買いに本屋に向かうも本屋2軒で売り切れ、定期購読者の層の厚さを確認しつつ、ヤ〇ハでゲット。概ね高評価頂き(作曲家のGさんに至ってはご家族が打楽器奏者ということもあり、恐らく曲や楽器の内事情もよくご存知のはずのコメントで有難し)光栄です。

 

そして、タイトルにある演奏会、何故こういう題名にしたかと言いますと、主な理由は2つ。1つ目は

「曲中に、特殊奏法が多く出てくる為、多くの人は一度聴いただけ&CD等の音源だけでは聴き取りにくい(勿体ない?)場所が多数あるので」

特殊奏法とは、その名の通り、通常の奏法とは異なる奏法。弦楽器奏者のピチカートなども一つのそれ(メジャーすぎるけど)かもしれませんが、打楽器の演奏の場合、往々にして出てきます。例えば、5曲目の酒井さんの曲では、普通にティンパニをマレットで演奏する場面(それでも使うバチは小太鼓のスティック含め3種類)の他に、ティンパニの上にアクセサリ(シンバル、おりん、クロテイル等)を載せて演奏する場所や、そのアクセサリをどんなバチで打つ(擦る)かで、また、音色が変わるわけです。これは生演奏だと、視覚的にも目に入るので判別しやすいですが、音源だけから聞き分けるのは、余程訓練されていないと、難しいと思います。こういうことを曲中では、記譜通り(無言で)演奏しなければならない訳で、

「はい!ではここから、四分音符=41という一瞬時が止まったかのように感じるタイム間の2小節の休符間に、23インチのティンパニのペダルを左足でド♯まで下げて音程を変えつつ、小さいおりんを26インチに左手で載せながら、右手でマレットを弓に持ち替えますよ。あ、右足で電子楽譜のページめくりも忘れずに」

なんて、心の声は漏れてないはずですが(サトラレでない限り)、そういうことを掻い摘んで予め聞いておくと、「あいつは突然、何をあんなに無音でセコセコ動いてるんだ?」と不信感を持たれずに済むわけです(^^;)冗談はさておき、何気なく聴いていると、聴き逃してしまうかもしれない特殊奏法を、事前に実演しておくと、「なるほど~」と思ってもらえるかもしれないと、予想しています。2つ目の理由は

「今回の曲目には委嘱作品が多く、どういう経緯で曲が誕生したのか」ということもお伝えしたかったので、です。名フィルの演奏会でも(コンポーザー・イン・レジデンスの制度が始まってからは特に)プレトークといって、演奏会の開演する30分ほど前から、その演奏会で初演される曲を書いた作曲者が登壇し、その曲が出来た経緯や、聴きどころ、普段どんなことを考えて曲を書いているか等、対談形式で話してもらうことが多く、そのトークを聞いてから、演奏を聴くと「何もないよりか良かった(作品に対する理解が深まった)」というアンケート結果を目にします。今回は実際の作曲家の皆さんにはお越し頂けないのですが、僕が、「何故、この作曲家の方に委嘱をお願いしたのか」「出来上がった曲に対する作曲家の想い」「初演者としての僕の考察」を少ーしずつお話した後、聴いて頂くと、曲に対して、より愛着を持って頂けるのではと思っております。そういうレクチャー(付きの)コンサート、です。

 ホールで初めて聴くのもアリですが、先にCDで音だけを聴きつつ、「ここは、どうやって音を出しているんだろう」等と想像して頂くもよし、「いいよー、そういう前情報は必要ないから曲だけ聴かせて」という方も、CDを解説抜きで聴いて頂いて・・

 

え?主じゃない理由?まさか、全7曲やっても60分強だから、時間稼ぎではって説?

そんなことは・・・恐らくございません!普通にリサイタルとしてキツいプログラム、録音は2日に分けてましたんでね・・ちゃんと走りこんで体力つけて臨みます。当日は、もう1曲アンサンブルを演奏予定!

感染症対策もしっかり講じる予定です。平日の夜ではありますが、沢山の方のご来場をお待ちしております。

 

 さあ、今週末はマーラー2番・・・じゃなくなってベートーヴェン&ブラームスの2番。残念な気持ちはゼロじゃない、が、燃えてます。

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2020年6月12日 (金)

Percussion Pieces 1

Ezvvmecuwaaekch

2020年6月24日に発売されるSACDです。

タイトルは「...from JAPAN」としました(フォントの都合で表紙は大文字になっておりますが、背表紙は小文字!)

全曲邦人作品、加えて、国産の打楽器メーカーの楽器を主に使用し、全7曲中、委嘱曲4曲を含む5曲が、初録音となりました。

 

 あをいさんは、ここではもう紹介をする必要がない程、毎度毎度、お世話になっており今回、新たに11曲目のソロ曲「UTA (utə́) XI for marimba」をこのCDの為に委嘱させて頂きました。使用したマリンバはミズノで、この縁があったので、是非サラマンカホールで録音したいと思っていました(ミズノマリンバも岐阜で作られていました)山川作品は2年前に初演させて頂いた「UTA(utə́) II for marimba duo」も収録しています。

 

Ez5tar_vcaiylyh 加藤さんに委嘱させて頂いた「Flo Flaima for solo vibraphone」は既に全音楽譜出版から楽譜も出ています。が、実は出版譜は初稿版と異なっています。当初、加藤さんはlow Eを想定して曲を書かれていたのですが、世に出回っているヴィブラフォンは最低音がFまでの事が多く、初演時もその音のみ1オクターブ上げて演奏しました。
しかし最近では複数のメーカーが
low Eを演奏可の楽器を販売している為、今回は初稿版での録音としました(録音時の楽器は(株)こおろぎ社から提供して頂きました、ありがとうございます!)

 

 ティンパニの為の作品として、鈴木優人作曲「B to C for four timpani」と酒井健治作曲「Wavering II pour solo timbales」の2曲を収録しています。前者は東京オペラシティ主催「B→C(これでビートゥーシーと読むそうです)」に出演した際の、後者は昨年のリサイタルでの委嘱曲です。どちらも4台のペダルティンパニを使用し、シビアなペダル操作を要求されますが(愛用しているヤマハ社のティンパニはよく耐えてくれています・・・)前者は4本マレットによるワンハンドロールが、後者は途中でアンティークシンバルを弓で擦る奏法などが出てくる箇所があり、ソロ楽器としての面白さが少しでもお伝えできれば、苦労した甲斐が報われる?かもしれません。

 

 後は恐れ多くも、日本が世界に誇る打楽器アンサンブルの名曲である「マリンバ・スピリチュアル」を、これまで何度演奏してきたメンバーと収録し(結構疲労困憊で、録音時の意識があまりなかったのですが、プレイバックを聴いて震えるところが何か所も・・・穴があったら入りながら聞きたいところもありますが、これが実力と恥を晒しませう・・・はぁ)、最後は「ふるさと」をマリンバ用に編曲したもので、ボーナストラックのつもりで入れてあります。

 
 実はトラックとトラックの間隔をわざと短く編集している箇所があり、前曲の最終音
次曲の初音に繋がりを持たせることで、アルバム全体を1つの作品としても聴いて頂ければ(ループで最初の曲に戻ると・・!)という期待もあります。

 酒井作品はサラウンド効果も立体的に収録されており、イヤホンで聴いて頂けると一層面白いかと。

 

 この喧噪に満ちた世界から、一時抜け出し、他の音のしない空間で聴いて頂ければ幸甚に存じます・・・

 

 なにより・・〇百枚売れないと、減価償却できないんですよね。頑張る。

 

 

各販売サイトからも購入可能ですが、ご連絡頂けますと特別価格にて、ご提供致しますので、気軽にご連絡をお願いします!

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2020年2月 9日 (日)

Time is...

   最近、人と話すときに「『Time is money』という英語はあるけど、(何かの手段を便利にする為に、お金を利用するということを除くと)時間はお金で買えない=マネー以上だよね」と話題にするほど、時間の大切さが身に沁みている、今日この頃。同時進行の事が多すぎて・・頭の容量と心の容量、そして時間のバランスが大事ですな。ということで、久々の投稿です。

 

 Dsc_0268 定期を終えてからも、本番続きでした。翌日のファゴット演奏会は、大勢のお客様の中、ゲオちゃんの独演会みたいな雰囲気(笑)の中、楽しく終了。打ち上げで出てきた、伊勢海老(ちょっとグロテスクですみません)に驚愕・・

 翌日リハで、その後2日間、東海市で本番。団員の大久保氏がソリストでカルメン・ファンタジー(名古屋の公会堂で橋本さんと演奏したのを思い出した)や、新世界より4th.movほか。

 2日目は中学生相手の音楽鑑賞教室だったのですが、メインの新世界~の時には、リアルに半分以上は、上を向いて、目を閉じている訳です(気持ちは判らんでもない、僕もそうだった)でも、

「この瞬間に、大災害が起きて、この演奏をするのも、聞くのも、人生最後になるかもしれない。そう思うと、何十回も演奏してきたこのドヴォルザークのハーモニーもなんと尊いことか・・・」と感慨深くなりながら、演奏してると、聴衆のテンションはさておき、こちらはテンション落とさず演奏できました(あれ、僕だけ?)

 

 なんと、その週末&翌週も、メインが同じDv.9でして・・2週間で4楽章に関していうと、5回、本番がありました()勿論、毎回新鮮な気分で演奏しましたし、やはり、名曲には名曲たる所以があるなあと思って演奏しました。

何より、最後(2/1)にいらした大植さんが強烈で。バーンスタインが生きてた頃は、あんな感じだったのかなあ、と夢想してしまうほど。「名フィル、こんな音が出せるのね!」と感心しつつ、ゲストコンマスの影響も大きかったかなー、稀にみるエキサイティングな本番でした。

 

 合間に、丁度お休みを頂いているときに、先日受賞した文化庁芸術祭の授賞式があり(名古屋の方は、豊田のリハが重なり、代理で出席して頂きました・・)大阪へ向かってきました。

 

   8b20d36120244e8aae1c09891733c594-2 受賞の知らせを頂いた時から、「ということは、もしかして宮田先生にお会いできるのでは?」と思っていたら、先生から、直接色々を頂けることに。

 

  773362cf23594959b075b9bc5d652c21-2 話せば長い?ですが、今や文化庁長官の先生は、僕が大学に在学中は、美術学部の鍛金専攻の教授でいらっしゃいました。当時の打楽器科の教授でいらした有賀先生と、とても馬が合ったらしく、普通は行き来があまり無い筈なんですが、宮田先生は、打楽器の催しにもよく顔を出してくださり、忘年会などにも参加してくださりました。元々、誰にでも気さくな先生なのですが(上野公園を自転車で通勤していたり)僕も顔を覚えてもらって、いつぞやは、西武線の乗り換えでお会いして、「僕はねーこの先の所沢なんだよー」とかお話して頂いたり・・

 

  9debcf1a6cba4b979f4685e480d77a23-2 そこから、学部長→学長→文化庁長官、そしてチコちゃん~にも出演、と遠いところに行かれてしまった気がしてましたが、お声をかけると、変わらず話してくださり、安堵。所沢からは引っ越されていました(笑)

 

  62cce27aa3f14f7fbd389b459e4f1f93-2 式には、中学時代の恩師(打楽器を始めたきっかけはプロフィールを参照、その顧問の先生です)や、あをいさん親子がいらして下さり、審査員の方々ともお話することが出来ました。祝賀会中、挨拶を飛ばされ、閉会間際に急に振られるオマケつきで・・いい思い出となりました。糧にします。

 

   B7148cbbfe72480da1967de06b56015e-2 後日送られてきた、トロフィー。大きすぎて、狭い家の住人は置き場所に一苦労・・・

 

 B6f04f7cd6104230a7c82828c7b688b3 出られなかった名古屋市民芸術祭の授賞式で頂いた盾はこちら。3年前のものと、多少マイナーチェンジあり。市長の名前では無くなってました・・

 

 日々の業務と同時進行で、先々の計画も幾つか動いており、今月末に実はソロCDのレコーディング(当たり前ですが、自主企画!なので、素晴らしいホールを借りて、エンジニアや共演者を呼ぶ費用で、全ての賞金は吹っ飛びました、自転車操業万歳(爆))の打ち合わせに

Dsc_0276 岐阜まで行ったり(そういえば、大河レコーディングに参加させて頂いてました、使われていますように・・)、年末のアンサンブル企画(ホールブッキングは1年前からなので、オケに所属している者同士だとスケジュール合わせが大変)などなど。

 

 先日、弱音を吐いていた、坐骨~は、このストレッチをしてから(それか鍼治療なども効いたのか)、すーっと無くなり、一安心。どころか、日々の腰痛も緩和。慢心せず、続けるようにします。

 

 所属オケ以外の出番は、こんなものや、またもや定期の翌日(好き好んで入れてないのですが)には、

1ae839a7c25d4e7fbf6bccd3a6ca3820 学生との共演も。770273c498a54a49b9f59e3ba40d9e51 若いエネルギーを体感しに&叱咤激励をしに来て頂けますと、学生が喜びます。

 

 

 今日(昨夜)は、久々のピアノの小山さんとの共演でした。

E7cb0604bb13407bbf48c6689fb03dfd-2  アンコールに演奏した、大好きなこの曲(の18変奏)、Tubaはあるのに、Timpaniは無いのよね。Why
Rachmanninoff !

 

 今月の定期(英雄の生涯!!気合いだけは入れねば)前には、もう更新できないかもと思ってます・・
Dsc_0282 レコーディング曲はall邦人作品&日本製の打楽器達を使って。となると、タイトルは「Made
in Japan
」かなあ(嘘)急に寒くなった2月、無事に乗り切るぞ~

 

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2019年11月23日 (土)

3週間遅れの総括を

 

早く現実に追いつきたい(^^;)

 

 72957284_2430712113644160_51729580397953 名古屋銀行&いなべのコンサートはシューマンのSym.3(マーラー編曲は演奏経験あるものの、オリジナルは初)と久々の皇帝、Genoveva序曲(こちらも初)でした。今月はグレイトに続きラインと、いわゆる古典の名曲に接する機会が多く、ありがたし。課題も感じ、この調子だと、40台がすぐ来そうと、やや焦る。ソリスト・・いかにもイタリア女性っぽい演奏でした(多少の偏見あり笑)

 

 翌週は、本当はオペラをしながらリサイタル準備・・の予定だったのですが、まさかのブッキングでオペラはなくなり、リサイタルに集中する期間に。結果、オーライでしたが。。

 

 名古屋公演の問題は、なにより「集客」

 名古屋では過去2回、自主で同じ場所でやってますが、両方とも月曜という、かなり微妙な日にやっていた(にも関わらず、そこそこの盛況)のが、今回は土曜の夕方ということで、いつもよりお客さんは集まりやすいかも・・という、安直な考えと、大阪公演のことで頭がパンパカパンだった為、過去に行っていた周知の為の行動を怠っていたことが後々発覚。。気付いてから、広報活動に勤しみましたが、時既に遅く、知り合いからは「3連休だから旅行に行っちゃってて」「土曜日は、いつもの練習(or本番)が」との声が多々・・元よりちょうど大学祭(県芸・名音・名芸と、全部重ねて下さって)がある時期だったり、3週間前の台風で延期になったイベントとかち合ったりと・・二度と祝祭日には自主演奏会はスマイと、心に誓ったのでした。

 

 10日前の時点で、ホールの3割ほどしか(何度数えなおしても)チケットの動向がない!1週間前までに、連絡できるところには全てしたような状態。。万事休す、これは半分いかないぞ、、と落ち込みつつも、少しずつ、少しずつ問い合わせあり、「もう、後は天に任せて、来てくれるお客さんの為に集中しよう」と思うと、勢いが増してきて(嬉泣)4日前には「あ、なんとか半分埋まるかも」2日前には「ん?250席が見えてきた?」と、最後の追い込みで、なんとか・・

 

Image2  前日までに、楽器を一箇所に集め、自分との最後の打ち合わせ。これが出来たのは大きかった、環境につくづく感謝です。楽器と体力の確認(前半最後の曲と、後半最後の曲はかなり、消耗するので・・)からの全て解体、梱包作業・・

 

当日。運搬先が3kmほどしか距離がないので(笑)朝の積み込み、スタッフ4名と共に。千花子先生も到着して、GP。酒井さんは、大学の予定がブッキングしてしまい来れなくなってしまい残念!

 

201911021826361 本番開始~

 

201911021805264 まるで、尺八奏者のように見えますが・・

 

201911021812362 譜面台が木製で存在感あり。

 

201911021826363 ipad載せても、落ちないか、まず確かめましたよね・・

 

201911021826365 この曲の為に、持っていた弓の毛も張替え、ケースも新調(同僚のお古ですが)しました!

新曲は、オケで酒井さんの曲に慣れている同僚団員達にも好評でした、嬉しい限りです。

 

 

 

201911021839102 冒頭にのみ、登場するアンティークシンバル・・

 

201911021839104 中間部で後ろを向くと、大量の冷や汗が丸見え・・

 

201911021839105 最後まで、in tempoには届かなかったのではないか、初演されたすみれさんの身体能力に脱帽です。

 

201911021839107 見よ、この大量の汗を(しつこい)ffffffの銅鑼で前半終了。

 

 

 

後半のブラックライト、実は長野ではスイッチの反応が遅いハプニングが本番で起き、

 

「これは、必ず休憩中に反応確認が必要、いい教訓になった」と、今回は、ちゃんとスタッフが確認をしてくれました。

 

 

にも関わらず、名古屋公演も、全然点かない事象が・・(原因は後から解明しましたが)舞台上と、スタッフ、関係者は皆、内心ドキドキで・・

 

201911021914344 一応、そこまでバレてなかったようです。

 

201911021914346 一部ではライトセーバーっぽいと好評でした。言われると思った(笑)

 

201911021921031 おもむろにイヤホンを装着してから、開始。大阪公演では、2日前に爪を切ってしまい、爪での演奏箇所があることに当日気付き、ヤケになり、ちょっと火傷(ヤケになりヤケド)気味で演奏しましたが、今回はちゃんと爪を残しておいたのでセーフ!

 

201911021921034 B →Cの時に取り上げたMonochrome
GartenⅢ
の時にも出てきたPerlenketteが登場(左手で付けたり外したりしてました)前回、自作したものが役に立ちました。

 

201911021921036 縁を打つ場所がたくさんで、音響を気にしていましたが、磯村さんのお陰で、とてもバランス良く聞こえていたようで、感謝。

 

201911021935053 千花子先生(同級生ですがね、色々アドバイスくれるんです。なので先生。実際、芸大でも教えてるし)からGPで頂いた助言も参考に。名古屋の方々にも紹介できて良かった。たまたま、カルメンにエキストラでいらしていたクラリネットの先輩や、後輩も聴きに来てくれて、打ち上げまで盛り上がりました。

 

201911021935054 あをいさんを探す、の図。

 

201911021935055 舞台上にもお上がり頂かず、失礼しました・・感謝。

 

201911021946551 今回のリサイタルの為にボンゴは毎回5台(エコー1台、サーティーン4台)フルに使いましたが、古かった4台の皮を張り直しに出しまして、、その代金たるや、1ヶ月の家賃は上回るほど(流石に月給とまではいきませんが)

 

201911021946552 いい音、してた、はず?

 

 

 

勿論、他にも色々な経費、そして当たり前ですが、裏方含め、全ての準備時間。。3年間で何時間?そして、それに似合った集客も結果としてついてきちゃって(結果、320名ものお客様にお越し頂きました)

 

201911021946553 本当に、まさかの数のお客さんの笑顔に、こちらもニヤついてしまっている図。

 

201911021946554 終演後、(初めて)来ていただいたお客様に「窪田さんは、ウタがお好きなんですね」と言われました。

 

201911021946555 何故バレた??

 

 

出し切った感は、毎度のことですが。

大変で、楽しかった。無事に終えることが出来て、関わって頂いた全ての人に感謝!

 

Dsc_0218 また3年後に。アイディアは既に8割方・・・

 

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