カテゴリー「BJ後記」の記事

2012年2月 1日 (水)

ハーモニーって?

 僕が所属している団体は「名古屋フィル『ハーモニー』交響楽団」と言いますが。

 2月号から、それぞれの楽器に向かうスペースは限られたものになってしまいました。言いたいことが少ないのではなく、もう残された時間(=誌面)が少ないということ・・

 書いてあることは、今読み返しても思いは変わらないし、むしろその思いは一層強いくらい(左手大事!!)+最近、感じることは題名の「ハーモニー」についての感覚について。

 ソロではなく、合奏の場合、誰かと一緒に音を出す。他の楽器(例えば吹奏楽ならクラやトランペットなど)なら、同属楽器の場合もあるでしょうが、打楽器は大体、トライアングルも1人だし、ドラも1人ずつ。

 その音のブレンド具合(音量だったり、音圧だったり、音色)で、ハーモニーの色合いがガラッと変わります。大太鼓とシンバルのブレンド感を一つとってもそう。ましてや、吹奏楽となった場合、大量の管楽器がそれぞれの音色を持っているわけで。その中での自分の役割って、どんな位置かな?と少し頭で理解するだけで、バンド全体の音色が文字通り「がらっと」変わることを、片手ではきかないくらい見てきました。

 けれど、打楽器の指導者がいない場合、なかなか全体合奏ではそこまで気が配れないのも現実。某、日本人の世界的な指揮者でさえ、打楽器の指示は「一番後回し」にされた体験があります(が、その時点で指揮者からしたら『初日からこっちは思ってたんだよ!』とかなりキレたテンションで)、でもそれ以外のハーモニーを優先したくなる全体指導者の気持ちもわからなくはない・・

 なので、何が言いたいかというと、打楽器を演奏するうえでは、他の奏者以上に、色んな「バランス」に気をつける感覚を持っていられると、存在感がある上に、やかましくない、丁度いい存在になれるのではないか、と常々思うのです、はい。

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2012年1月 1日 (日)

定音鼓、硬撥考。

 明けましておめでとうございます(違)

 本編(2012年1月号)では、「ティンパニ補足とテクニック応用編」と題して、ミュートや、装飾音符のことに触れていますが、現実の時間は、201○年の夏、コンクール真っ盛り。今年もそこそこな数の団体の演奏を聴かせて頂きました。

 結果に悲喜交交、それはさておき、ティンパニ(中国では、題名のように書きます)のハードマレットの使用について。

 ハード(またはベリーハード、エキストラハード)と呼ばれる、芯に布地をダイレクトに巻いてあるマレット(←大体、市販のものは、先が赤い。あれは「使い方間違うと危険」だから?(笑))を使用している団体(特に中高)、たくさん。

 使うこと自体、問題ないですし、上手に使えている場合も、たまにあります(少数)でも大体が、叩いてる打音(音程聴音不能)しか聴こえない。残念。多分、指導者なり指揮者が「そこ、聴こえないから、硬いバチで」とかなんとか指示が出て、それを選んだのかと。もし聴こえないんだとしたら、考えられる問題点は2つ。

・周りが聴く気がない

 これは、なかなか奏者側からは言い辛い意見ですが(笑)でも、よくある話で、合奏してて、その中で、音が浮かびあがってこないときは、奏者が耳を使わずに音を出している場合が多数。中学生の合奏で、周りがやかましい時に、ソロで演奏させ、「あの音、聴きながら(聴こえるように)演奏して。」と指示すれば、それだけで解決すること、多いです。

・発音が悪い

 これが、結局のところ、ハードマレットに変えたところで、遠くだと打音しか聴こえてこない原因。BJ本編でも書いてますが、僕らの演奏してる楽器の膜(プラスチック、本皮)の厚さは、0.08-0.3mm程度、それに対して、和太鼓は、1.5mmでも「薄い」そうです。

なのに、未だ、カッコ良さ重視?なのか、バンバン擦りつけるように演奏する人達をよく見ます。あのねえ・・テレビなどでも見ることが出来ますが、プロのティンパニ奏者が、常にハードマレット使ってますか?(曲にもよるか)発音がクリアになっていれば、ソフトのマレットでも音は通ってくるはずです。方法?本編7月号、試してガッテン。

 とは言いつつ、僕もハードマレット、結構使います。古典もの(3番trpのように動く曲など)中心に。

 誰かにこないだも、「お勧めのマレットありますか?」と聞かれて、最近は「発音をハッキリしたいなら、フランネルタイプもお勧めです」と答えるようにしてます。ちゃんと振って、重さを感じられないと難しいですが、(木のマレットの場合)バチの頭が重たいので、フランネル生地でアタックがハッキリでつつ、重さでドンと鳴ってくれるかと。国内でも2社(プレイウッド、ヤマハ)から出てます。本場、ウィーン製の物も、JPCで購入出来ます。お試しあれ。

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2011年12月 1日 (木)

ティンパと呼ばないで・・

 僕のティンパニとの出会いは、中学2年生の時。1年生は、ひたすらドラムに明け暮れ(オリーブの首飾りとか、トップ・オブ・ザ・ワールドとか、、可愛いレパートリー)、それが当時、「王様のレストラン」という日テレ土曜21時のドラマのテーマ曲で、ティンパニが印象的に使われており、ミュージックエイトの楽譜で演奏したのが最初。今思い返すと、ちゃんとトニック(主音)とドミナント(属音)で使われており、最近の吹奏楽曲(※)より余程ティンパニ「らしい」使われ方のしている曲でした。

 途中で、転調して、音変えが待ってますが、学校にあったのは、ペダルなしのティンパニ、数小節で音を変えなきゃならない時に、ボルトを捻って(ちゃんと対角線でやってたはず)・・学外の発表会の時だけ、他校のペダル付きティンパニを貸してもらえるということで、事前に先生に連れられて、練習させてもらいにも行ったっけ・・

 と、思い出はこれくらいにして。12月号はティンパニを触りはじめの人を対象にと思って書きました。学校によっては、急にティンパニパートを任される子もいるかも知れませんが、小太鼓なり、鍵盤楽器なり、ある程度弾けるようになってからの方が、より楽しさがわかるんじゃないかなと、個人的には思います。

 なんてったって(BJの)題名にもあるように

「音程が作れる(=作らなきゃいけない)」楽器なんで。

 小太鼓や大太鼓も「チューニング」というのは、出来る方がいいし、でも、こちらは「音程感」で必ずしも感じる必要はないと思います(ものによっては、音程の差などで、張り具合を瞬時に感じ取ることもあります)が、

 ティンパニは、「絶対」だろうが「相対」だろうが、「音感」は必要です。手の訓練のみならず、耳の訓練が。

「でも~チューナーあるから大丈夫だしぃ」とは、なかなかなりません。

 演奏会の本番中(コンクールのように数分の場合でなくね)、照明や、空調の都合で、湿度や温度が、変化すると、管(弦)楽器のピッチも変化します。それに対して、ティンパニだけ、さっきチューナーで合わせたゲージだけ見て合わせても、音程がズレてる、何故?・・ってのは、よくあること。ヘッド(プラスチックでさえ)も、温度の影響で、ピッチが変わります。

 ヴィブラフォンやピアノのように(マリンバは木なので、そこそこ変化あり)、ピッチが変わりづらい楽器が、常に演奏していれば、他の管楽器奏者も、ピッチの狂いに敏感になると思いますが。

 しかも、今のご時世、※と書いたように、音変えの嵐!みたいな曲もあります。名フィルもポップスの譜面見ると、「ベースライン追いまくりだ・・」みたいなのも、よくありますが(^^;)

 ここで、足の訓練まで必要になってくる(汗)世のティンパニストは、苦労が絶えませんなあ・・続。

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2011年11月 1日 (火)

悩み相談徒然

 11月号は「メール悩み相談室(打楽器関連)」

 BJに載せたような悩みには、色々、返信させて(2012年12月現在、50数件。あ、日にちがバレる)頂きました。丁寧に聞かれれば丁寧に、そうでない場合は、それ程に。中学生なのに、メールの最後に「長文失礼しました。」とつけてくる子もいれば、「私は久保田さんの大ファンです↑」なんて子もいたり・・

答えてみて感じたのは、

「○○の上手くなるコツを教えてください」という質問の多いこと!

 そうだよね、コツを知りたいよね。僕も知りたい(^^;)というより、世の中の人、大体、色んなコツ(人生が上手くいくやら、お金・・、恋愛・・やら)を知りたいはず(笑)そして、簡単に、メールで教えられるくらいなら、皆の人生は、喜びに満ち溢れているはず(爆)まあ、打楽器に関しては、僕の持ってるアイディアの中で、「文字だけで、誤解なく伝えられそう」なものに限って、伝えたつもりです。ちゃんと受け答えが出来る「○○の~が上手く出来ない」というような、ピンポイントのものに関しては、こちらもスムーズに対応できるんですがね(^^;)

 後は、楽器に関して「ヘッドの寿命がわからない、いつ変えればいいのか?」という質問も。

 緩めれば大体、わかるんだけどね・・チューニングをしたことが無い子が多いですね。まあでも、仕方がない現状(楽器屋さん任せ、しかもその楽器屋さんも、熟知している人は、少数・・売れるにこしたことないし)もあります。どんなチューニングが、その楽器に適しているか(シエナの松美さんも、いつぞやのブログに書かれてましたが、ボンゴ(コンガも)、小太鼓は、とにかく、チューニングが緩い学校が多い!)を知る機会が少ない。その適しているパリッ!としたサウンドを聴いたことなければ、どうすれば良いかというのは、顧問含め、上の人達に是非知っておいて欲しい情報だと思います。

 他には「『吹』奏楽なのに、なんで、打楽器があるのか?他の管楽器から、打楽器って本当に邪魔と言われ、吹奏楽に必要ないと言われた」という、悲痛な叫びも。。そんなん言われたら、俺泣いちゃうよ…

 ええ、そりゃもう、出来る限りの応援メールをしましたよ。

 きちんと、返信や、事後報告まであったり(試してみたら、良い結果になった等)する場合も数多くあって、手紙に比べたら、そつなく見えるメールに、こちらがグッとくることも多くあり、感謝です。あちらのアドレスも、ほぼ毎日チェックしてますから、何かありましたら、どうぞ。悪戯は、ご遠慮くださいませ。

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2011年10月 1日 (土)

先月の続きと「鍵盤」打楽器

 これを実際いつ書いてるかは、内緒ですが、世の中は吹奏楽コンクール時期です(爆)

 課題曲には今年もマーチが2曲。僕の周りでよく話題になるのが「何故『課題』曲が選択出来るのか」ということ(朝日の吹奏楽コンクール)

 NHK等が主催する合唱コンクールは、毎年、中学生や、高校生などで課題曲が1曲。それを、人数の多い学校、少ない学校関係なく、練習してきて、まあコンクールなので、競い合う。そして、最後には、皆で課題曲を合唱(感極まって、大多数はボロ泣き)、ああ青春。

 もし同じことを、吹奏楽でやる・・必要はないにしても・・人数に差があるなら、せめて2曲から選択くらいにすればいいのでは?と常日頃から思っています。が、まあそれは置いといて。

 先日から続いてる表、裏拍の話、分かりやすいのは、指のスナップ(指ぱっちん)です。上手くならなくても、マネでもいいからやってみながら、指を見てもらうと、音を出す前に、必ず、親指と、中指がくっつく時間があります。「すっとんすっとん」と、裏で音を出す時は、絶対表拍で、親指と中指が「準備」してます。

 

 だから、小太鼓で裏拍に演奏する時(すたすた・・と歌って)も、その要領で、自然に、準備していれば、裏拍に

「音楽を止めない」ビートを刻めるはずなんですが、この「すたすたすたすた」を、両手に分けて演奏している人のなんと多いことか!勿論、音楽に乗れていれば、それでも問題ないですが、大体みんな、おっかなびっくり、他の楽器の邪魔にならないように(というより影に隠れて)、木魚のように・・「やり辛くない?何かの苦行?」と聞きに言ってあげたくなります。

 そういえば、先日見たタモリ倶楽部で、浄土真宗のみ、木魚が「裏拍」に入るとやってました。へぇ~X30。

 

 そして、この月は鍵盤打楽器(マレットパーカッション)について、ほーんの少しだけ触れました。僕はかなりコンプレックスがある為、ほんとにサワリと呼ばれるようなことしか書いてませんが(全国のBJ読者諸氏は、今年度の池上さんの、素晴らしいマレットテクニックを熟読してください)

 打楽器という「括り」が広いことは承知ですが、カワモノ系とケンバン系ではまあ、お節とイタリアンくらいの違いはあるかと・・得意、不得意は出てくると思いますが、僕の個人的見解としては、中高生には、出来るだけ「好き嫌い」を作らず、どっちも普段からやる方がいいんじゃないかなと。

 BJに書き切れてないこと→ソロで演奏する時と、全体合奏で演奏する時では、マレットのチョイスが、大きく変わることがあります。特に、マリンバ&ヴィブラフォン。ソロ(合奏の中でも)では、少し柔らかめでも聞こえているものが、トゥッティの中での演奏になると、音の粒が立たないことが多いです。fなどでは、はっきり言って、パイプの余韻などは聞こえてこないので、打音がある程度クリアに聞こえるマレットの方が、存在感が出ると思います。

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2011年9月 1日 (木)

楽器の質はかなり大事&表と裏って?

 現実の時間としては、かなり放置してましたが、折角なんで、ちゃんと最後まで書ききるぞっと・・

 この号では、シンバル、そして、前号の大太鼓と合わせたものについて書いてます。

 最近のシンバル、とても考えられて製造されてます。ちょっと「考えられ過ぎ」なほど。「綺麗な音」というのを、いかに、容易く出せるか?というのに比重が置かれてるように思えるくらい。小・中学生にはいいかもしれませんが。体にそぐわない程の重さのシンバル持たされてもねぇ・・

 

 記事に書いてる「持つ」為のポイントというのは、そのままコントロールに直結すると思っています。シンバルだったら「手の平」、スティックやマレットは「指先」と同じようにコントロール出来れば、自分のイメージしたタッチ(インパクト)が楽器に反映できるのではないかな?と思っていますが、タッチが上手くいったとしても、後は、楽器自体がどれだけ反応してくれるかというのは、個体差がかなりあります。

 この個体差、現在では僕が学生時代より、選べる種類が増えている他、音を「選定できる」チャンスも増えていると思います。管楽器のように、プロが選定したもの!を売っている店も見たことがあります。

 これは、すごく大事なことだと声を大にして言いたいです(じゃあ、もっと大々的に書けって?)。もう、楽器が「鉄板か!(いや、鉄板である事実は置いといて)」と言いたくなるほど、どんなタッチで当てようが「がちゃーん」としかならないものもあり、それも数週間、数ヶ月、鳴らし続けていれば鳴るようになるかもしれませんが、ならないものもあるわけで。そんなものでも、「プロの手にかかれば、さぞ素晴らしい音が鳴ってくれるに違いない!」というまなざしで見られても、厳しいものがあります・・

 なので、管楽器と同じように、楽器選定は慎重にしてほしいものです。

 最後に大太鼓とシンバルのリズムパターンを載せていますが、こちらでは少し発展して、表拍と裏拍の話。マーチでは大太鼓とシンバルは同時に表を刻み、裏に小太鼓・・というパターンが多く見られますが、その時の感じ方について。

 コンクールの審査員などで、演奏を聴き&見ていると、小太鼓奏者が、表拍を「必要以上に」感じて、裏拍の「点」に一所懸命に(管楽器の邪魔にならないように)はめている姿をよく見ます。

 先日、ウィーン少年合唱団の演奏を聴く機会があり、その中で彼らが「上を向いて歩こう」を歌いました。「ウエヲムーイテー アールコーーオ」と、天使の歌声が響く中、気付いたら会場から手拍子が起こっていました。僕は「静かに聴きたいなぁ・・」と思いつつ、手拍子も一緒に聞いていた所、その手拍子は、あろうことか、表拍に入れてきてました。ものすごいミスマッチ、さすがおばさん連中…しかし、「表拍」に「手拍子」入れることは、誰でも出来るんです。

 

 何が言いたいのか・・続きはまた来月。

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2011年8月 1日 (月)

ちうにんぐ

 編集者の人には、「特に時事内容は意識せずでも大丈夫です」とは、言われてましたが、コンクール時期。定期的に指導に行っている学校もありますが、「コンクール前だけお願いします!」という学校もしばしば。別にいいんですが、そこで、ほぼ必ず言われるのが、「楽器の調子も見てほしいです」ということ。それも、別にいいんですが‥指導の時間が短くなるわけです。それでも、僕は、別にいいんですが。いや、そこは、あんまり良くないかな。

 本文にあるように、打楽器は、そんなに簡単に壊れません。作りが単純なものが多いので。ややこしいのは、ティンパニのペダルのテンションくらい?

 小太鼓を例にとも思いましたが、一連のつながりを持たすために、大太鼓にしました。
個人的には本皮(牛の皮)の方が、プラスチックよりチューニングしやすいと思います。プラスチックは、簡単に言うと、守備範囲が狭いというか、いい音がしてくれるチューニングの幅が狭い(と僕は感じます)、低すぎるとビビり、高いと、倍音が目立つ‥その点、本皮は新品でも超均等ではないにしろ、とてもやりやすい。その代償に値段が高く、湿度に影響を受けまくる。。

 そして、どちらの場合でもお薦めは、「いつも裏側の皮を新品にしておく」ことです。表は演奏してれば、段々ヘタってきます。寿命がきたら、裏を表へ。裏は表の振動を増幅してくれるものなので、ボコボコだと、むしろ裏ヘッド無い方がいいくらい(笑)表の響きが素直に伝えられるチューニング、探してもらえれば。まあ理想論です、はい‥本文でも、「いつでも正解のチューニングはありません」と濁してるし(^^;

 習うより慣れろ(馴れろ?)というやつですね。あー耳が痛い‥

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2011年7月 1日 (金)

忘れた頃に書いている

 後記第4回。この回は先生、先輩の影響が直に出ている回。題名の「太鼓も~丸い」は、A先生の影響「丸」出しです。

 僕がいた頃の打楽器科の大部屋と呼ばれる部屋には、部屋の壁に

「空 大 根 熱 意

         /

      気

   /

地 合 迫 持 力」

みたいな、「気」にまつわる言葉が書いてあったり(気温と書いてあったのはどうかと思うけど・・)、まあ日本語や漢字についての意味、そして英語や横書きの文化についてなどを、全部音楽と直結させて考えている先生だったので、僕も少なからず、影響を受けています。どんどん繋げて考えていくのは、とてもおもしろい!

 

 皮の上で、直接指を…というのは、先輩から大学2年生くらいの時に得たヒントからでした。その先輩は科でやる新歓&忘年会の出席率ほぼ100%(しかも仙台から)という、脅威の、もとい驚異の後輩思いの方でして、その方が飲み会の席で、机に向かって、指で「トントン」と音を鳴らすんです。これが、衝撃的な音で、自分がやっても、全然鳴らない・・それが始まりで、机から、今度は楽器で・・と移ったのがこの方法。要するに、楽器とスティックなりマレットなりが、当たる(=離れる)時の、インパクトを指で体感するということです。

 指導に行って、まず普段の演奏方法を見た後は、これを毎回最初にやるようにしています。誌面にも書きましたが、説明して、すぐに完璧に出来る子は、20人に1人くらい。そして、その子は必ず、楽器から素直な音を既に引き出してます(そこから先の事だけ教えられるので時間は大幅短縮)。逆にこれが出来ると、本当にいろんな事に応用がききます(と、僕は思ってます・・)

 

 昔、「タモリの音楽は世界だ!」という番組があったようで(リアルタイムで見た記憶ほとんどなし)、それにA先生が出演してたVTRを、武蔵小金井に住んでいた先輩宅で見させてもらったことがあって、その中のクイズに

「打楽器科の授業では、あるスポーツの感覚が役に立ちます、さあそれは何でしょう?」みたいな問題が出されて、パネラーの人達が答える・・というのがありました。

 そこに出てきたのがバスケットボールのドリブル。余談だが先生は何故か番組の最後で「Smoke on the water」をティンパニで演奏していた。。当時のマイブームだったんだろうな・・

 さて、そんなこんなで、今回ドリブルのことも少し書きました。腕と手首の感覚が連結してないと、上手く出来ないドリブル。考えると余計に上手く出来ないかもしれないけど、一度考えて(感覚だけでやるのでなく)、それからスムーズに腕が動けば、もはや敵無しのはず(何が?)

 ボールの大きさや重さが変われば、ドリブルの感覚が(間隔も)変わるように、楽器、マレットが変わればこちらのアプローチも変えられる、そんな手を持ちたいですな。この回の写真は、かなり撮るのに苦労した!!折角の写真もカラーじゃないのが残念なので、こちらに試作品をこっそり。

Cimg0209最初は、マレットがわかりやすいように・・と考えていたんですが、よく考えると、乗っけてるティンパニも丸いし・・ということで、この形になりました。Cimg0218


色合いも綺麗でしょ?

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2011年6月 1日 (水)

打楽器が叩楽器に

ならないように。僕自身は専門的に打楽器を始める前はどうだっただろう・・

 他の楽器に比べて、簡単に暴力的な音が出てしまう打楽器ですが、その暴力的な音も、打楽器の魅力ではあるな・・と最近は少し思います。がそれは「意図」してやりたいと思うんですが、何も考えず演奏してしまう(すぐ音出ちゃうからなあ)可能性が高いので、このタイトルにしました。

 あと、カウントも、大事にしたいのは「両方から」というところ。クラベス、シンバル、トライアングル・・と手に持って互いに打ち鳴らす楽器は結構あるんですよね、そういう楽器のときにこの意識は役に立つかな~と。僕はそれ以外の楽器も同じ意識ですが。

 先生にはよく野球で打つ瞬間の話をされました。ボールは飛んできて、バットも向かってく。そのインパクト(バントかヒットかホームランかゴロか)で全て決まる。溜めがなきゃボールは遠くに飛ばない。

 野球は人が二人ですが、演奏の時は一人で(言うならばノックですね)、どこまで音を飛ばすのか出来るので、よっぽど確実に出来るはず。

 本当に球技は打楽器に通じるものがあると思います。卓球、ビリヤードから、ゴルフ、テニス・・興味ある人はやってみてください!

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2011年5月 1日 (日)

いつも大切にしたいこと

 と、大きく出たタイトルでしたが、3分の2は、僕のふざけた略歴っていうね・・ドキドキしながら、送られてきた見本見て、ビックリしました、自分の略歴でこんなに誌面とってたのは僕だけ(F川さんには負けると思ってたのに)以後、気をつけようと思いました(手遅れ・・)

 僕が先生にレッスンを受け始めた頃、言われたのが

「最初が大事。始まりが少し違うだけで、結果が大きく違ってくる」ということでした。よく、武術か何かの話で、

「弟子よ、今までよく耐え抜いた。お前にだけ、秘伝の書を与えよう」(師)

「有難き幸せ~」(弟子)

というのがありますが、僕の先生は、こういうのが嫌いだったようで、最初に秘伝の書を与えてくれた(笑)大事なことは先に言えと、教わったので、僕もそれに習ったわけです。

 結局、このBJに書いてある4つの事は、全ての楽器に(どころかスポーツやそれ以外にも)通ずることだと思います。当たり前のことかもしれませんが、それがなかなか・・

 体の準備ってことで、今回は「回す」ということを取り上げましたが、これも最初は上手くいかないんですよね(僕だけ?)、僕は「回す」「擦る」「投げる」「打つ」などの動作をA先生に怒鳴られながらレッスンされてたら、1年が経ってました(^^;)いや、その当時は笑い事じゃなくって。芸大では1年次2人で一緒にレッスン入ってたんですが(相方はイスラエルにいます)、最初のレッスンで「掴む」ということから、二人で相撲をとることになり、数回しか着ていなかった僕のシャツが、無残な姿に・・まあ、いい思い出か。

 練習の仕方についても、少し言及しておいたんですが、この辺りは、実際の中高生というよりは、指導者の方が知っていてもらえると、とても有難い・・ちょっと考えればわかることなんですが、なんとなく学校の伝統?になってたりすると、「やることに意味がある」みたいな練習になってしまうので・・

 

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