ハンマーづく日々
名フィルでは10年以上演奏していなかったマーラーの交響曲6番「悲劇的」
今回の演奏会のサブタイトル?は「悲劇のハンマー」
オーケストラの演奏でハンマー!?(の打撃に照準を合わせる為、必死に見過ぎている様)ということですが、マーラーが用いた後にベルクが曲中に使用した事がある(ベルリンフィルの来日公演で取り上げられた曲)以外、主だった作品では使用されていない模様。それだけ特殊なことですが、ここまで大々的に取り上げると、SNSでもこうなる始末。その甲斐あってか、東京公演&定期2日目は完売。初日も当日券が押し寄せたそうで、かなりの客入りの3公演でした。
ステマネ氏が早くから試行錯誤していたセッティング、何故なら東京公演(東京オペラシティコンサートホール)がシューボックス型と言われるホールで、ハンマー台が舞台のどちらかに寄ってしまった場合、そちらサイドの上の階のお客さんからは見切れてしまう(身を乗り出す危険も)恐れがあった為、全員に見てもらえる位置(打楽器の真上のP席からは難しいけど・・)ということで、
世にも珍しいハンマーが舞台の正面(^^;)しかもオペラシティの舞台が編成に対して狭い為、管弦打ハープチェレスタと、全員かなり省スペース、ギリギリの状態。ジョエルのティンパニがドイツ並びだったら入りきらなかった模様・・というほどでしたが、敏腕スタッフ達のおかげで万事問題なく。
初日のアンダンテ楽章こそ、感極まってしまいそうになりながら演奏しましたが、それ以外は、まあなんとか(曲が曲だけにそれどころではなく)終わり、翌朝は頭部MRIを受けてから、
会社業務の間に、小さめのハンマーを振りかざして、三重の尾鷲に日曜は向かい、
月曜はベートーヴェン(と後から急遽加わったラヴェルの方が楽器も大変!)と瀬戸で向き合ってからの東京公演。
聴きにいらしてくれた方(まあ彼女は後輩ですが)からもこんな反応を頂いた公演、見守っていてくれたことでしょう(どこでもすっと行けるのかなー、それは向こうに行ってからの楽しみだな)終演後には温かな出待ちをしてくださったお客様と何言か謝辞を述べ、
ホールの状態をよく知っている優秀な後輩と一杯だけ乾杯をして、翌朝はMRIの診断結果を聴きに。
幸いなことに、何の異常もなく(ずっと続いていた偏頭痛は原因不明、今はマシ)ホッとしたまま教え子のホールGPに付き合った後は知多の旅館で大学生オケレッスン(練習合宿という文化が復活していることに、喜びを感じます。そういう環境で育まれるものは、確かにあるはずなので)後に、急いで戻って、なんとか本番も拝聴(自身の本番日よりもタイトなスケジュール・・)
1800人入るコンサートホールでソロが出来るなんて、なんと役得でしょうか、おめでとう。
翌日からは、とてもとてもお久しぶりの彦根のオーケストラへ。フリーの頃にお世話になっていた先輩方に久々に再会(&普段の同僚や、名音大での先輩や学生も)
あの演奏会の時は仙台→東京→彦根とその日に移動して、こんな感じだったなあ等、ノスタルジーを感じながらのメンデルスゾーン・プログラムでした(こちらも完売公演!)
翌日は、名音大恒例の打楽器アンサンブル「打・カーポ」今年は指導のみでしたが、ゲストがなんと昨日までお隣で演奏してた上田先生(しかもこの後オペラシティでアンサンブルの演奏会も待っていたというタフガイ)今回の曲は全くクラシックではないノリのいい曲でしたが、どちらも流石でした。
そして、この演奏会でも、まさかのハンマー!解説にはわざわざこのような記載まで。
オケで使うよりは多少小ぶりでしたが、それでもしっかり存在感があって(本番は、タイミングが合い過ぎて、あんまり判らない人もいたかも説)個人的には
なぜこんなにハンマーが身近に居続けるのか、よもや鉄槌をくだされる日も近いのか・・
という数週間。
怒涛の数日が過ぎ去り、今週はスローペース。先日は大学の卒業式へ。
めでたく、卒業できた生徒達と。ここで何を得て、どう還元していってくれるのか。期待しています。
ラストのラストは今日も、アンヴィル・コーラスなるものでハンマーで金床を打っているという・・来週は定期、ガーシュウィンプログラム。
| 固定リンク | 3
「名古屋フィル」カテゴリの記事
- 新年度(2025.04.11)
- 伝道師、現る(2025.03.27)
- ハンマーづく日々(2025.03.09)
- 年始から(2025.01.17)
- 年末&今年の振り返り(2024.12.31)
コメント