同期
リハの初日、ソリスト抜きのオケリハを終えたマエストロと、ソリスト4人で打ち合わせ(の前に、しっかり献血&大学の新校舎&高校にレッスンに向かえる時間アリ)
5月に4人で演奏してきたことも伝えると、「君達のやりたいようにやってくれたらいい、こちらは任せておけ」と、御年78歳のマエストロ。「Have you play before ?」と聞くと「Yes, yes. I played 42 years ago..with デュッセルドルフ」だそうで!今回のソリスト、まだ誰も生まれていない(笑)あと、マエストロはポーランド人なのでJoelの曽々祖父さんがポーランドからアメリカに渡ったことを聞いて、Biedryzckiのポーランド読み(ビードリシュク的な)を言いながら、終始ご機嫌そうでした。
翌日からのリハも、ビックリする耳の良さで、パート譜のミスまで発見してしまう具合。オケと2日合わせて(2日目はマレットの事など色々思案していたら、個人的にかなりやらかしてしまい反省)初日の金曜日。本当はこの週は火曜日くらいから雨の予報でしたが、金曜日までは耐え続けてくれて、優ちゃんの晴れ女具合に感謝・・・
やり慣れたホールといえど、油断は禁物。スタッフの皆さんにも助けてもらいながら(持ち替えがハードな上、場所も狭いので、数cmのズレが命取り)GPを終えて、開場直前まで合わせをしていたピアニスト2人と、本番。
緊張もしていましたが、オケの皆さまも非常に好意的で(なんとトランペットの首席代行は圭さんというサプライズもあり(笑))充実した本番を迎えることが出来ました。5月の佐久公演も含め、色々な人に感謝です。
初日は客席でブルックナー6番も聴いて(隣は聴きに来てくださったOBの和泉さん。ブルックナー暗譜のヴィトさんに驚愕)健全な打ち上げをしてから帰宅。翌日は本番のあとにタップダンスをしっかり2時間練習してから(本番より疲労感)帰宅・・・教え子たち始め(副科の学生達が、凄い感激して感想を述べてきてくれて、予想以上にビックリ)遠方からの知り合いや、打楽器関係の皆様、大学関係者の方まで。。またもや忘れ得ぬ演奏会になりました。
数日してから、名フィルでの前回=39年前にソリストとして演奏されていた、十郎氏から、突然のお電話が。「バルトークが好評だったと『ついったー(い、にアクセントでした)』に書かれてたらしいけど、どうだったの?」と。お話していると、なんと、十郎さんが演奏された時の年齢が僕ともジョエルとも同い年(39歳)僕が生まれた年に演奏されていたわけだから、次のソリスト達は、今年生まれた打楽器奏者に違いない??
翌週は、異なったBの作曲家たち。今回は両曲(Bizet, Berlioz)ともに乗り番で、リハーサルをしていたら、休憩中にチェックしたLINEに物凄い数の通知が。大学の同級生のグループがあるのですが、同期の訃報。
つい先月、久しぶりに逢って、話もしたのですが・・・しばし呆然。その場で伝えられた死因はどうやら違っていたらしく、ただ、本人も予期せぬ、かなり特異な身体の異変だったと。このご時世、関係者のSNSであっという間に広がって、皆が思いの丈を述べているのを暫く見ていました。。
思い返せば大学の同期の中でも1,2を争うほど就職が速く(しかもオケは大学の中にある藝大フィル)当時、僕は大学院に進み、彼は学部卒業でそのままオケに入ったくらい?学内で会う度に、「お、首席!」とからかいつつ、こちらは単位の一環で藝大フィルに乗ることも多かったので、演奏も度々一緒に。とにかく顔も広く、SKOやら様々なオケに呼ばれて、業界内で「ファゴットの依田」を知らない人はいなかったんじゃないか説が出る程。あんなに、顔と楽器が一致してる奴はみたことがない(ほんとにファゴットみたいな顔してる写真あったんだけどな、どこいったかな)
そんな中でしたが、粛々とリハを終え、久々の2曲を市民名曲シリーズで演奏してきました。みっちり練習したリハの甲斐あって?指揮者の意図を反映してた本番になった、かな。幻想交響曲、前回はジョエルと逆のパートで東京公演もありましたが、今回は、聴いていた人から「ティンパニの音を確かめる瞬間が、完全にシンクロしていて鳥肌がたった」とのお褒めの言葉を頂きました(笑)2週に渡ってバディ感が際立ってました。
こちらも多くの人が聴きにきてくれましたが、少人数で乾杯をしに向かい、僕は個人的に献杯。
恐らく、彼と最後に乾杯したのはこの時かな。今は海外に住んでいる同期も多い、ブレブレの写真(笑) 残念ながら送別会には行けそうにないけど、どうか安らかに。悔いのない人生を過ごす努力を怠らず過ごします。
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