ご無沙汰、ブルックナー
「さよなら、ドビュッシー」に続く「おやすみ、ラフマニノフ」以降は読んでませんが、続編ではございません。
9月の定期が、終わってしまいました。今回も早々に客席の50%制限もかかってしまって、チケットの販売も止まってしまっており、宣伝ではなく、報告ブログとなってしまいました・・・
先週はワクチンの副反応も順調に終えて、2ヶ所で公演終了。久々のいなべ市に毎度の如く雨で向かい、これまでのいなべ公演の中では一番編成が大きかったと思われる(ピアノからマリンバまでギチギチに入ってる)ミュージカル曲集を後半に。あまりにも原曲と違うアレンジに指揮者と憤慨し(編曲って、本当に大事ですよね・・僕も編曲作業が待っているから、自戒を込めて・・)奏者の仕事では無いところまで煩わされました(要するに原曲から、色々リズム取りしたってこと。ボランティアで)が、裏方チームにも褒めてもらえたから良し(自己満足)
翌日は久々にジョエルと並んで打楽器を演奏しましたが、オケスタの見本のようなタンバリンに、同僚ながら天晴れでした(後日、配信があるとの噂)一般発売したなら、知り合いに宣伝したんだけどなあ(これも入場制限ありの公演に変更)
そして、今週。僕が名フィルに入団してから、関わってない公演も含めると、ブルックナーの交響曲は結構な数に取り組んでいますが、僕自身はまだ4曲目のティンパニ。何かで「5番は1つの頂点」と読んでいたので、心して臨みましたが、確かに凄い曲でした。最初からずっと、積み上げていく感じ(誰かが山を登るよう、と言ってたのも頷ける)他の曲に比べてティンパニがド派手に盛り上げるということは少なく感じますが、pppもありで要所要所に出てきます。小泉音楽監督のこの曲にかける意気込みはリハーサル時から凄く、(リハ時間としては長くないのに)練習が終わると、ドッと疲労感の毎日。でも、GPでホールに来て(練習場との音響の違いが本当にネック)大分いいイメージで本番を迎えられたのではと思っています。
名フィルの本番の映像は収録していませんが、参考までに都響と監督の5番は公開されております(カーテンコールでここまで各セクション立たせてもらえませんでしたが・・もっと精進します)目指す山は高い。。
2日目の今日は、ふとした瞬間(3楽章、繰り返し多いんですよね(笑))に「欧米のオケでは定期3日間やるところもあるんだよね、これを3日はなかなかキツイ・・・」とも思いましたが、半分弱しかいらっしゃらない筈の客席から、2日間とも凄い熱量の拍手を頂く事ができ、今週はこの曲で完全燃焼できたことに幸せを感じました。全楽器、勿論、頑張ってましたが、特に金管、今の名フィルだからこそ、のサウンドだったと思います。
あとは・・・寂しいお知らせ。この定期で勇退なさるヴィオラの杉山さん(写真はご挨拶の様子)。実はいつの頃からか杉山さんとは楽屋でご一緒させて頂き、色々なお話を聞かせてくださりました(大学の大先輩でもいらっしゃるのですが、長くイタリアにいらっしゃったこともあり、オペラの話から、フィレンツェでのメータの話なども)数年前に「蝶々夫人」でイタリア人指揮者が来たときは一緒に打ち上げにも同行させてもらったり、定期の初日にギックリ腰になられてしまった時もあったり(その時は2日目をお休みされたような)・・ご子息も打楽器(ドラム等)を演奏されていて知り合いだったり!と、
なにより、僕の演奏に対しても色々ご助言を下さり(いつぞやは、オケ中で僕の窮地を救う発言までわざわざしてくださったなあ・・泣ける)少し離れた場所からいつも聴いてくださっていて、文字通り助けて頂いてました。
そういう方は、いつもオケ中に数人いてくれて、結局自分の耳と勘で演奏しているところを修正してもらったり、後押ししてもらっているんだなあと、改めて感じます。
そんな杉山さんがもういらっしゃらなくなると、自分自身がもっとしっかりしなきゃいけないと思うと同時に、今後はなかなか一緒に演奏できない寂しさが大きいです。。
でも、残された者は前を向いて、築いてもらったものを止めずに続けていかないと、ですね。本当に長い間お疲れさまでした!!
来週からは暫く北陸に旅に出ます・・・
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