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2009年9月 6日 (日)

拝啓 Steve Gadd様

 何を出会いと呼ぶのでしょう?

 大学1年の夏、習っていた先生に

 「ドラムやりたいなら、Buddy RichとSteve Gaddを見よ」と言われ、JPCでそれぞれビデオとDVDを買いました。Buddyは驚異的なスピードとエネルギーに対して、あなたは理論に基づいたテクニックとグルーヴ感。購入したDVDが教則用ということもあったのかも知れないですが。最後にデモンストレーションであるドラムソロを、いちいち一時停止しながら楽譜に起こして、練習していた8年前。俳優のジョージ・クルーニーに似てるなあと思い、その影響もあり?クルーニーの映画もよく見たりしました。

 その後も何年かして、来日していたのは情報で知っていても、聴きに行くチャンスがなく。。でも今回、僕が出る一緒の企画のチラシに、よーく見ると名前が。出演する日にちが違うから、聴くことが可能だと気付き、すぐ準備しました。

 全部で3団体出るうちの、最後。前の団体の人達も本当にそれぞれすごくて、ぶったまげましたが、最後に出てきた生のあなたを見て、演奏前から、ドキドキでした。正直、年をとったなあ・・というのが第一印象でしたが。64歳。そりゃ、そうですね。

 Mike Mainieriのヴィブラフォンもさることながら、目は、ずっとドラムに釘付けでした。といっても、そんなに近くないので、会場の正面横の壁に映される映像がほとんど頼りでしたが。ドラムソロが少なかったのは、ちょっと、いや、結構残念。

 演奏が全て終わって、2秒くらい迷ったあげく、気付けば楽屋口に走ってました。こんなチャンスはもう二度と無い気がして。

 ステージ袖のロビーでL'Imageのインタビューがあり、中であなたが「僕は東京が大好きさ~、何度も来てるし、食事もおいしいし。東京のファンも最高」と話してるのを聞いて、これは握手くらいしてくれるかも、と思ったとき、

「うわー何しゃべろう、あーこんなことならDVD持ってきてサインしてもらえば良かった」とか

「もっとましな服着てくれば良かった(年頃の女の子か)」とか色々考えてしまいました。インタビューが終わり、知り合いであろう日本人が何人か話し、昨日僕が共演したドラムの人が一声かけたら、なんと楽屋に向かって階段を降りていくではないですか。「あー握手もできなかった」・・と意気消沈しかけましたが、国際フォーラムの勝手はわかってるので、先回りして、楽屋へ。そこでも何人か話をしたあと、目があった隙に、名刺を持って目の前へ!

 「Hi !」というものの、神様と呼ばれる人を前に緊張しすぎて、次の声が出ず。。でもあなたが名刺を見て、

「Are you play timpani?」と言ってくれたので、

「Yes,yes, I played last night...」となんとかしどろもどろ、話し始めて、イーストマンのことや、DVDのこと、そして、今日の演奏で、どれだけ感動したかを、出来る限り伝えると、笑顔で「Thank you !」と、言ってくれましたね。いつ帰るのか聞くと、明日にはまたレコーディングがあるため、帰ってしまうとのこと。

 帰宅して、握手した手を洗わずにいようか迷った・・ことはないですが、あの笑顔と手の感触は、一生忘れません。心残りは、カメラがバカだったこと、夢に見そう。。

 この出会いを作ってくれた全てのものに感謝。そしてまた、いつか会える日を、楽しみに。 

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